ポテトチップスやお気に入りの甘い飲み物に手を伸ばす前に、今一度考えてみよう。最近の研究により、1日あたり100gの超加工食品を摂取するごとに、心血管疾患、高血圧症、消化器系疾患、さらには癌の発症リスクが高まることが明らかになった。
中国・広州、中山大学孫逸仙記念病院の循環器専門医、シャオ・リウはこの研究発表のプレスリリースに「超加工食品の特徴は、糖分、塩分、その他の非栄養成分を多く含み、栄養価が低いにもかかわらず高カロリーであること」と記している。「これらの食品は脂質異常症、腸内環境の乱れ、肥満、全身性炎症、酸化ストレス、インスリン抵抗性など複数の要因を引き起こし、健康に悪影響を与える恐れがある」
同研究では、ヨーロッパ、アジア、米国、オーストラリアの成人計828万6940人を対象に実施された、超加工食品とその健康への影響に関する41件の調査を分析。その結果、超加工食品の摂取量が1日100g増えるごとに、高血圧のリスクが14.5%、心臓発作や脳卒中など心血管疾患のリスクが5.9%、癌の発症リスクが1.2%高くなることがわかった。また、さまざまな病気のなかでもっとも関連性が高いのが消化器系疾患であることも判明。超加工食品を100g摂取するごとに、胃腸の疾患リスクが19.5%高まるという。
超加工食品の代表例は、調理済み食品、冷凍食品、加糖飲料、大量生産されたパン、ポテトチップスなどのスナック菓子、インスタントラーメン、味つきのヨーグルト、シリアル、デザートなど。これらの製品を危険なものにしているのが、加工の各段階で使用される添加物や保存料、着色料だ。