トランプ米大統領は、自身のSNSで中国の習近平国家主席について投稿した。「きわめてタフな交渉相手で、ディールをまとめるのが難しい」と語り、5月中旬の会談で相互の高関税を90日間引き下げることで合意した、米中の今後の貿易協議の行方に対する懸念を高めている。
大統領は米東部時間6月4日午前2時頃のトゥルース・ソーシャルの投稿で、「私は中国の習主席が好きで、ずっとそうだったし、これからもそうだ。しかし彼は非常にタフで、ディールをまとめるのがきわめて難しい相手だ」と投稿した。
ホワイトハウスは今週中のどこかのタイミングで両首脳の電話会談が予定されていると述べていたが、トランプのこの投稿が、そうした会談を受けてのものかどうかは明らかになっていない。また、トランプは中国との貿易協議の現状については一切言及していない。
中国の王毅外相は3日、パーデュー駐中国米国大使と会談。中国はジュネーブでの会談後に双方が合意した内容を「誠実かつ厳格に」実行してきたと語り、「米国が最近、一連の『ネガティブな』措置を導入したことが遺憾であり、中国はこれに断固反対する」と主張した。
米中の両国は、先月ジュネーブで開かれた会合で、互いに新たな関税措置を90日間停止することや、貿易面での合意に向けた協議を開始することに合意していた。
ベッセント米財務長官は、米中の貿易協議が「やや停滞している」ことを先週のインタビューで認め、両国の合意の成立にあたってはトランプと習主席の直接的なやり取りが必要になることを示唆していた。「この交渉の規模と複雑さを考えれば、両首脳が互いに関与する必要がある」と同財務長官はFOXニュースに述べていた。彼は、両者の間に「非常に良好な関係」があるとして、「トランプ大統領が自身の希望を明確にすれば、中国側は交渉の場に戻ってくると確信している」と述べた。
ホワイトハウスのケビン・ハセット国家経済会議(NEC)委員長も「トランプ大統領は今週、習主席と貿易協議についてすばらしい会話を交わすことになるだろう」とABCの番組で述べていた。