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2025.05.27 13:00

イーロン・マスクが決済サービス「Xマネー」のベータ版開始を示唆

イーロン・マスク(Photo by Win McNamee/Getty Images)

イーロン・マスク(Photo by Win McNamee/Getty Images)

イーロン・マスクは、米国時間5月26日のX(旧ツイッター)の投稿で、以前から期待されていた決済とバンキングのサービスの「X Money(Xマネー)」が間もなく登場することを静かに認めた。

マスクとテスラのファンを名乗る人物がこの日、Xが年内にXマネーを立ち上げることを予測する投稿を行ったところ、マスクがその投稿をリポストした。

すると、フォロワー数が約120万人の広く知られたアカウントの「Tesla Owners Silicon Valley」が、このリポストに注目し、「速報:Xが間もなくXマネーを立ち上げようとしていることを、マスクが認めた」と投稿し、決済やバンキング機能がアプリに追加される可能性を示唆した。

マスクはその後、この投稿への返信で、「最初はごく限られたアクセスのベータ版を立ち上げる。人々の貯蓄に関わる以上、細心の注意が必要だ」と語った。

Xを中国のWeChatのような「あらゆるサービスに対応するアプリ」に変貌させるという野望を抱くマスクは、すでに米国の複数の州で送金ライセンスを取得している。さらに、トランプ政権で政府効率化省(DOGE)を率いるマスクは2月に、政府のコスト削減の一環として、米国の財政をブロックチェーン上に移行する意向を表明していた。ブロックチェーンは、ビットコインなどの暗号資産の基盤として知られている。

Xのリンダ・ヤッカリーノCEOは今年初めに、「年内に決済機能をプラットフォームに導入する」と発表したが、これを受けてXがビットコインや米ドルに連動するステーブルコインを利用可能にするのではないかという憶測が飛び交っていた。

調査会社グローバルデータの主任アナリストのジョアン・クマイアは、「Xは、決済分野における地位の確立に向けて戦略的な動きを進めている」とコメントした。

彼は、Xが決済サービスの始動に向けてすでに送金ライセンスの取得を進めていることや、Visaと提携を結んだことを指摘し、「彼らはXの既存のユーザーベースの活用で、強固な基盤を築ける」と述べている。しかし、彼はまた、Xが決済分野で成功を収めるためには、信頼性の問題に対処し、ユーザーが乗り換えたくなるような魅力を提供し、「シームレスで革新的な決済エクスペリエンスを実現する必要がある」と指摘した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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