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2025.05.23 12:00

アルトマンと「Appleデザインの生みの親」がタッグ、「まったく新しい」端末が来年登場へ

デザイナーのジョニー・アイブ。2019年12月2日、英ロンドン(Lia Toby/BFC/Getty Images)

デザイナーのジョニー・アイブ。2019年12月2日、英ロンドン(Lia Toby/BFC/Getty Images)

米アップルの最も人気の製品群を故スティーブ・ジョブズとともに生み出した著名デザイナー、ジョニー・アイブが、対話型AI(人工知能)「ChatGPT」を手がける米OpenAIが開発するAIデバイスのデザインを統括することになった。アイブのスタートアップを、サム・アルトマン率いるOpenAIが買収することが今週発表された。アイブとアルトマンは、おそらく画面を持たず、状況などを十分に認識できる、AI(人工知能)「コンパニオン」の登場を示唆している。

2026年にも公開

アルトマンとアイブは21日に連名で声明を発表し、そのなかでOpenAIがアイブのデバイス開発スタートアップ、io Products(アイオープロダクツ)を買収することを明らかにした。OpenAIはすでに2024年にioと提携し、株式の23%を取得していた。今回の買収でioはおよそ65億ドル(約9350億円)と評価されている。

ブルームバーグ通信によると、アイブはOpenAIに入社せず、彼のデザイン会社LoveFrom(ラブフロム)も引き続き独立して運営されるが、アイブとLoveFromが「ソフトウェアも含め、OpenAIのすべてのデザインを引き受ける」ことになる。ioからはハードウェアエンジニア、ソフトウェア開発者、製造の専門家ら約55人がOpenAIに加わる。

アルトマンとアイブは、最初のデバイスは2026年にお披露目する見通しだとブルームバーグに語っている。

ジョニー・アイブとは

アイブは1992年にアップルに入社し、デザイン部門のトップとして、デスクトップ型パソコン「iMac」(1998年)、携帯音楽プレーヤー「iPod」(2001年)、スマートフォン「iPhone」(2007年)、タブレット型デバイス「iPad」(2010年)、腕時計型デバイス「Apple Watch」(2015年)など、アップルの代表的な製品の数々の開発に携わった。

アイブが2019年に退社とLoveFromの立ち上げを発表した際、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、アイブが「(1990年代の)アップル再興に果たした役割はいくら強調してもしすぎることはない」とたたえた

初代iPhone。ジョニー・アイブがデザイン(marleyPug / Shutterstock.com)
初代iPhone。ジョニー・アイブがデザイン(marleyPug / Shutterstock.com)
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翻訳・編集=江戸伸禎

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