仕事を難なくこなす人もいれば、遅れないよう必死にならなければならない人もいるのはどうしてなのか。そう疑問に思ったことはないだろうか。
時間管理で苦労するポイントは人によって異なる
時間管理に対するアプローチは人それぞれで、その人の習慣や性格、体験によって形作られている。自分にとって自然な時間管理法が分かれば、活かすべき長所と対処すべき短所を見分けることができ、自分に最適な仕組みを構築しやすくなるだろう。
万人向けのタイムマネジメント術などというものは存在しない。最適な方法は、その人独自のスタイルや好み、環境によって決まってくる。筆者が経験とともに発見したのは、時間管理において苦労しがちなポイントは人によって異なるということだ。
例えば、集中力が続かず、目の前のことが終わっていないのにほかの複数のタスクを行き来する人(マルチタスク型)がいる。あるいは、1件のタスクに専念できず、すぐにもっと刺激的なタスクに手を出してしまう人(先延ばし型)や、あらゆるディテールを完璧に仕上げることにこだわるあまり、不完全な成果物を他人に見せるのが怖くて完了が遅れてしまう人(完璧主義者)もいる。
物事を変える第一歩は、自分を知ること
そこで筆者は、自分が普段どのような方法で時間を管理しているのかを見極められる、シンプルな質問形式のタイムマネジメント術診断アンケートを作成した。完璧主義を克服したい、決断疲れを乗り越えたい、境界線を明確に引けるようになりたい──どんな悩みを持つ人であれ、このアンケートに答えれば、どの弱点から取り組めばいいのかがはっきりしてくるだろう。
また、普段の時間管理モードが、状況によって変わることもあるかもしれない。その場合は、ほかのモードをいくつか試してみると、バランスの取れたアプローチが身に付いて、場面を問わず時間を効果的に管理できるようになるはずだ。
物事を本格的に変えようとするときの第一歩は、自分を知ることだ。自分独特の時間管理モードを探り出す用意はできただろうか。では、こちらの「タイムマネジメント・クイズ」に回答してスコアを確認し、自分の普段の時間管理モードを突き止めてみよう(訳注:英文による質問すべてに回答後、名前とメールアドレスを登録すると結果が確認できる)。
同じ質問は、筆者の新著『Timebox: Time Management Strategies to Balance Productivity & Wellbeing(タイムボックス:生産性とウェルビーイングのバランスを取るためのタイムマネジメント戦略)』(未邦訳)にも掲載されている。