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2025.05.07 08:15

国際電話による特殊詐欺が横行、警察や宅配便をかたるフィッシングの実態

GettyImages

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着信があったと思ったら、知らない電話番号で、しかも国際電話。そんな経験をした人は多いはず。こうした迷惑電話が横行している世の中で、特殊詐欺やフィッシング詐欺に引っかからないよう、自己防衛が必要となっている。

そんな特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポートをトビラシステムズが公開している。

それによると、2025年3月に迷惑電話番号として新たに登録された番号の種別は、国際電話番号が76.8%でダントツトップ。前年7月の73.6%を上回り、最近ではもっとも高い割合となった。

着信件数が多かった国番号の上位は、「+1」の北米地域がトップ。続いて「+800」の国際フリーフォン、「+63」のフィリピンと続いている。末尾に「0110」とつけて警察をかたるオレオレ詐欺も多く、手口として今主流となっているようだ。

一方、SMSを使ったフィッシング詐欺は、「宅配事業者」をかたる手口が62.6%でダントツトップ。続いて「金融・決済サービス」で24.8%、「官公庁」が7.5%となっている。特に官公庁をかたる手口は今年に入ってから増加しており、注意が必要だ。

企業やブランド別で集計すると、「りそな銀行」が多かったほか、「セゾンカード」「イオンカード」「アメリカン・エキスプレス」などのクレジットカード会社も多数発生。また、確定申告の時期だけに「国税庁」も増加。3月下旬には「日本郵便」が大量発生している。

フィッシンク詐欺では、証券口座の乗っ取り被害が急増。「楽天証券」「野村證券」「マネックス証券」「SBI証券」など、複数の証券会社をかたる偽のメールやSMSが確認されている。最近はトランプ政権の動向によって株価も乱高下しており、それに乗じてフィッシングサイトへ誘導される可能性もあるので、注意したい。

とにかく、こういった身に覚えのない電話やSMS、メールに対して、むやみに出たり文書に貼られているURLへアクセスしないことが重要だ。こういった対策用のフィルタリングサービスもあるので、そういうサービスを活用するのも一つの手だ。

出典:トビラシステムズ「特殊詐欺・フィッシング詐欺に関するレポート2025年3月」より

文=飯島範久

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