アマゾン創業者のジェフ・ベゾスが支援する電気自動車(EV)メーカー、Slate Autoが、「最も安価なバージョン」の価格が約2万ドル(約288万円)のトラック「Slate Truck」を発売すると発表した。この価格は、イーロン・マスクのテスラをはじめとした競合EVメーカーの車両価格を大幅に下回るものとなっている。
4月24日、ミシガン州を拠点とするSlate Autoは、EV向けの連邦税額控除を適用すれば約2万ドルで入手可能とされるトラックをロサンゼルスで発表した。インディアナ州に製造拠点を置く同社は、TechCrunchによれば2023年の資金調達ラウンドで1億1000万ドル(約158億円)を調達したとされるが、このうちいくらをベゾスが出資したのかは不明という。
Slate AutoのCEOで、元クライスラー幹部のクリス・バーマンはABCニュースに対し、同社のトラックがこれほどの低価格を実現できた理由が、必要最低限の機能のみに絞った点にあると説明した。最も基本なバージョンは、多機能なダッシュボードやラジオを搭載しておらず、窓も手動式だという。
バーマンはこの車両がカスタマイズ可能な点をアピールしており、さまざまな機能の追加やアップグレードが可能だと述べている。人気の機能を追加した場合の価格は、約1万ドル(約144万円)上がる可能性があるという。Slate Autoは、最初の車両を2026年末までに納車予定としている。
同社の低価格EVは、テスラが数年前から予告していたがまだ実現できていない2万5000ドル(約359万円)のEVに対抗するものとなる。マスクは2018年のインタビューで、2万5000ドルのモデルが、3年以内に実現できるかもしれないと述べていた。
